清涼院流水の「ジョーカー 旧約探偵神話」を読みました.

全編を通して「メタミステリ」「過去のミステリに対する挑発」がひしひしと伝わってくる内容でした. 特にミステリ四大奇書である「ドグラマグラ」「匣の中の失楽」「虚無への供物」「黒死館殺人事件」は文中で何度も言及されており, リスペクトが感じられました. 本文中でミステリの30の原則を挙げ,それを達成しようとする姿勢から,ミステリの総決算だと評されるのもうなずけました.

内容自体は前作コズミックと被っている部分もありましたが(作中作など),どんでん返しからのどんでん返しなど目を見張るような場面もいくつもありました. ラスト(真犯人)自体は読了直後はあまり納得いきませんでしたが,この直後にコズミックの内容がくることを考えるとなんとなく理解できました.

少し残念なところは,今作は時系列的に前作の前の話であり,前作中で今作の事件内容が言及されることもあったため, 誰が殺されないかなどが薄々わかってしまったことです.

次回は,同じく清涼院流水のカーニバル・イブを読む予定です. そろそろ目的だった舞城王太郎の九十九十九を読んでも良いかもです. また,いつかミステリ四大奇書も読める日が来ればなぁとは感じています.